2008-05-20 (火)
*[読書] 神様のパズル
前半で普通に引き込まれた.後半はそうくるか,という感じ.橋詰との会話から,ペンローズの皇帝の新しい心に繋がるのかと思って読み進めたけど,少し意外な展開.
ただ,天才とされる穂瑞の行動が無茶すぎるのと,言っていることが途中から怪しくなっていくのが少し残念.量子力学Iの単位も怪しい主人公が書いた日記という設定なのだから,統一場理論の中身はいらなかった気がするなぁ.そんなに簡単に説明できたら苦労しないと言いたくなった人も多いんじゃないかな.でも,SFとしては面白いからいいか.人類がまだ到達していない場所の雰囲気を出すのは難しいんだろうなぁ.
宇宙は無から生まれたなら,人間にも作れるのか? 無ならそこら中にある
テーマが「宇宙は作れるのか?」という,物理を勉強しているとつい考えてしまう問題なのも面白い.そもそも,何をもって「宇宙が出来た」とするかの定義に関して,少し描写して欲しかったかな.あの内容だと,私だったら別の方針でやるなぁと思ってしまう.
なんか,妙にSPring-8臭さがあるけど,日本でやるとしたらこうなるのかな?高校時代の友人や先輩がSPring-8に出入りしているっぽいので,いつか見学に行きたい.