2007-08-08 (水)
*授業::セキュリティ特論
RSA暗号の話.数式は使わないと言っておきながら,いきなり証明.まぁ,RSAを数式無しに解説したら,とてもつまらないものになるだろうから,これは良いと思う.
で,いきなり前提としてオイラーの定理やフェルマーの小定理は自明のものとして扱う.これも,限られた時間内に説明するためには仕方ない…ような気もする.ただ,中身を説明する前に,いきなり「オイラーの定理」だとか「フェルマーの定理」と呼んでいたのが気になった.普通の人は,いったいどの定理を言っているんだと引っかかってしまうと思う.
そして,それなりの時間をかけて,証明終了と行くわけですが,これではRSA暗号が復号化可能であることの説明にしかなっていない.なんで,これが暗号としての性質を兼ね備えているのかの説明が完全に抜け落ちているように思う.離散対数問題とかさっぱり出てこない.
しかも,先生が,数学的に証明されているものは絶対の信頼を置いて良いという話をするものだから,何やらとても危ない雰囲気の授業でした.RSAの暗号強度自体は数学的に証明されていないという話をするものかと思っていたら,何も触れないまま終わり…….