2005-04-03 (日)
*今日の夕食::危険な食材
食べるものが無かったので,買い物に行ってから夕食を作り始める.とあるものを包丁で切りながら考えたことです.
今日,近くのスーパーで売っていた食材で,買ってきたのは良いですが料理しなが思いました.これって,特定の部位に毒があるんだよなぁ.確かステロイドアルカロイド・ソラニジンか何かだったような…….加水分解しても毒性は消えないので,慎重に取り除くしかありません.
この毒は強力で,まず,頭痛・嘔吐・腹痛を伴う中毒が現れ,重症の場合には脳浮腫を生じ,場合によっては死亡します.神経毒の一種で,モノイソプロピル・メチルホスホン酸・フルオライド(通称サリン)と同じようにアセチルコリンエステラーゼの働きを阻害します.海外では学校給食に混入し,数人の死亡者まで出た事故がありました.
それ以外にも,これを高温で焼いたり揚げたりした場合に,含まれる化学物質が変質し,アクリルアミド(合成樹脂や接着剤に使われる)が生成されることが問題になり始めています.アクリルアミドは発がん性がある可能性が高いです.今年のWHOの合同食品添加物専門家会議で取り上げられ,製造技術改善に向けた動きを求めること,家庭内調理における同物質の摂取を減らすための指導をすることを各国に勧告しました.
アクリルアミドの生成量は,保管方法によって大きく変わり,低温で冷蔵保存したものを使った場合により多くのアクリルアミドが作られるらしいです.なので,冷蔵庫で保存しない方が懸命だと思います.
日本での生産は国によって厳重に管理されています.最近,某大手製菓メーカが無許可で作った原料を使っていたため告発されました.
問題はこんなものが何の注意書きも無く普通のスーパーで売られていることです.特に,これを揚げたものがジャンクフードとして売られているので,たくさん食べている人はアクリルアミドを大量摂取していることになり,問題になっています(私はテレビや新聞を見て無いので,大っぴらに報道されているかどうかは知りませんが……).
もう何だか分かりますよね?ジャガイモのことです.DHMOと同じ類の話です.(DHMOと違うのは本当に問題になっているという点か…)